株価は一直線で上昇するよりも、波のように上下を繰り返しながら上昇していきます。
その上下の値動きで自動売買をして収益化を計るトライオートETF。
ですが、ちょっとした疑問が浮かびました。
実は、買って放置するインデックス投資の方が稼げるのでは?
もしそうなら、トライオートETFよりもインデックス投資の方が良いですよね。
気になったので早速、損益グラフを作成。
トライオートETFとインデックス投資の比較をしてみました。
果たして大きく利益が出せたのはどちらでしょうか…?
目次
比較対象は6/12~7/21のナスダック指数
結果をご紹介する前に、トライオートETFとインデックス投資の比較条件を載せておきます。
- ナスダック指数 バイ&ホールド戦略
- ナスダック100トリプル バイ&ホールド戦略
- ナスダック100トリプル トライオートETF
※ナスダック100 トリプルは、日々の値動きがナスダック指数の3倍。
かなり積極的な銘柄です。
※厳密には、ナスダック100トリプルは3倍なのでインデックス投資ではないですが。。
比較期間はナスダック急落直後、私がトライオートETFの運用開始日とした6/12からとします。
6/12以降はかなり激しい値動きですね。
インヴァスト証券の公式にある想定収益を見ても、2016/2以来の非常に苦しい相場だと分かります。
(改めてみると、それ以外の期間は利益が右肩上がりになってますね。)
トライオートETFにとって苦しい相場での比較。
逆に言えば、この期間に強みがあるとしたら、それはトライオートETFの価値と言えるのではないでしょうか。
トライオートETFとインデックス投資の比較ルール
バイ&ホールド戦略は買って放置するだけのシンプルな戦略。
対して、トライオートETFは、設定値により収益が大きく変わります。
トライオートETFの設定値は以下の通りです。
過去チャートを元に、パラメータを調整をすれば成績は上がりますが、自分が使ってるパラメータをそのまま利用することにしました。
- 想定レンジ幅、本数
想定レンジ幅に設定した本数を均等に並べる。
(例:想定レンジ幅 10ドル、本数 5なら2ドル間隔で注文が5つ並ぶ。)
0.85ドル間隔で7本並べます。
※注文本数が7本なので、1回あたりの利益はバイ&ホールドの7分の1にします。 - フォロー
新規注文に使う逆指値。ブレイクアウトに追従するために使います。
8.5ドル - カウンター
新規注文に使う指値。決済後、下で待つために使います。
0.85ドル - 利益確定幅
1.4ドル - 損切り幅
-8.5ドル
最終的な損益を比較
まずは7/21時点の最終的な損益を比較してみましょう。
ナスダック指数 バイ&ホールド 5.27ドル
純粋なインデックス投資です。
ナスダック指数に投資した場合の損益は5.27ドルでした。
ナスダック100トリプル バイ&ホールド 11.33ドル
次にナスダック100トリプルの損益は、11.33ドル。
ナスダック100トリプルは、ナスダックの「日々の値動きの3倍」ですが、利益3倍にはなりません。
これは、保ち合いや下落が続いたことでナスダック100トリプルの価値が減少したためです。
ナスダック100トリプル トライオートETF 9.04ドル
トライオートETF ナスダック100トリプルの損益は、9.04ドルです。
バイ&ホールド(買い放置)よりもイマイチな結果となりました。
9.67ドル
12.7ドル
6.21ドル
8.76ドル
4.16ドル
10.46ドル
11.31ドル
→合計:63.27ドル(7で割ると9.04ドル)
※注文本数が7本なので、1回あたりの利益はバイ&ホールドの7分の1にします。
最終的な損益を並べてみると
銘柄・戦略 | 損益 |
---|---|
ナスダック指数 バイ&ホールド |
5.27ドル |
ナスダック100トリプル バイ&ホールド |
11.33ドル |
ナスダック100トリプル トライオートETF |
9.04ドル |
トライオートETFの成績は、ナスダック指数のバイ&ホールドよりは良いですが
それは、ナスダック100トリプルの3倍の値動きに助けられたと言えるでしょう。
ということは、「ナスダック100トリプルを買い放置しておく方が良い」という結論になるのでしょうか?
ところが、更に調べてみると興味深いことが分かりました。
1時間単位で損益を比較
今度は、ナスダック100トリプル の「バイ&ホールド戦略」と「トライオートETF」の1時間単位の損益推移です。
7/21に至るまでにどのように推移してきたのでしょうか。
7/21は、バイ&ホールドが好成績でしたが、終始、そこに至るまではトライオートETFの方が好成績。
そして、私が一番気になったのはこの地点です。
トライオートETFも利益を吐き出して損切りに追い込まれるツライ状況ですが、
ぎりぎり損益0をウロウロしています。対して、バイ&ホールドは完全にマイナスです。
バイ&ホールドに比べて、損失が少ない2つの理由
なぜ、バイ&ホールドに比べて、トライオートETFの方が損失が少ないのでしょうか?
これには2つの理由があります。
常時、上限まで保有しているわけではないから
トライオートETFは下がったら買い増しですから、常時ポジションを保有しているわけではありません。
そのため、最初から上限まで買っているバイ&ホールドに比べて下落に強いと言えます。
損切り後に安値で買い直ししているから
自動注文7つのうち4つが損切りに追い込まれるのですが、その後安値で買い直しに成功しています。
「塩漬け放置よりも、損切りして買い直し」
見本のような買い直しですね。
まとめ トライオートETFは下落に強い
トライオートETFの苦手な相場の検証なので、さっぱりな成績かと思いましたが、
実は、バイ&ホールド戦略に比べると「トライオートETFは下落に強い」ことが分かりました。
「損切りしないインデックス投資は、急落が怖い」
と思ってる方には、損切りして安く買い直せるトライオートETFは良いでしょう。
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